小説系サイトを運営していると、どうしても字にこだわりがちですね。例えば、小説本文は明朝体、見出しはゴシック体にしたり、あるいは、内容に合わせて平成明朝体や正楷書体、丸ゴシック体を使ったり。。。 しかし、ちょっと気を付けて下さい。 指定したフォントが表示されるためには、そのフォントが訪問者のパソコンにインストールされている必要があります。ですから、パソコンに標準で装備されているフォント以外は、指定してもこちらの想定どおりに表示されるとは限りません。例えば、フォントに「イワタ行書」を指定されても、残念ながら僕のパソコンでは見ることができません。 それでは、パソコンに標準装備されているフォントなら指定しても良いか、というと、そう簡単にはいかないようです。例えば、ウィンドウズ標準フォントとマッキントッシュ標準フォントは共通しているとは限りません。ですから、ここで細心の注意を払う必要が出てきます。 それに、ブラウザの設定でフォント指定を無効にしている人もいますので、ますますフォントの指定に意味がなくなってきてしまいます。 ですからフォントの指定は、指定してもあまり有効じゃないと頭に入れたうえで、無視されてもいっこうに構わないという覚悟でするもののようです(タグを使ううえ、あまり有効じゃないわけですから、細かく指定するのは避けた方がよいようです)。 |
基本的にフォントは小さい方(10ポイント=フォントサイズ2)が好ましいです。これは一画面(一ページ)内に多くの情報を詰め込めるからです。ページのダウンロードと画面のスクロールとはともに訪問者にストレスを感じさせますから(中にはスクロールをまったくしない人もいます!)、小フォントで表示した方が実に効率よく情報を伝達できます。 しかし必要な情報を探し出すために斜め読みする場合と、じっくりと文章を楽しみながら小説を読む場合とでは、まったくシチュエーションが異なります。 そこで以前、共同研究室(掲示板)で尋ねたところ、小説の場合では、やはり小フォント(10ポイント)はきつい、という意見が寄せられました(意見を寄せて下さった皆さんありがとうございます)。 ですから、フォントの大きさは、
が目安で、特に小説ページは閲覧者が自分で調節できますから、ますます標準のままにした方が良いようです。 また反対に、フォントを大きく指定しているページも見かけますが、フォントが大きすぎても読みにくくなりますから、調節できるよう標準のままにしておいた方が無難です。 ここで注意事項が一点あります。 |
ウィンドウズとマッキントッシュとで標準装備しているフォントが異なるので、フォント指定があまり有効でなくなる点を上で指摘しました。このほかにも、ウィンドウズとマッキントッシュとの間で注意すべき点がもう一点あります(機種依存文字の問題とかもありますが、ここでは割愛)。 それはポイント(pt)でフォントを指定した場合、マッキントッシュの方がウィンドウズより大きく表示されてしまう点です。共同研究室(掲示板)でさゆさんに教えていただきましたが、マッキントッシュの方がおよそ1.3倍くらい大きく表示されるそうです。 ですから、小フォントを使ってナビゲーションページを制作した場合、訪問者の機種によって見え方がかなり変わってきます。これはもうどうしようもない点ですね。 ここはフォントの大きさに左右されないデザインを組むか、あるいは、少数派の表示環境については度外視するかのどちらかです。ここは技術的に個人ページでは難しい点です。 とにかく、もう一度確認ですが、小説ページのフォントは「標準=フォントサイズ3=指定なし」が無難です。 |
日本語の基本的なフォントは「明朝体」と「ゴシック体」の二種類あります。通常、書籍では明朝体が使われているため、ついつい明朝体のフォントを指定したくなります。 しかしここでも注意すべき点があります。 ナビゲーションページと小説ページとで、フォントの大きさを使い分けるべきと上で述べました。 このとき、英語であれば、小フォントにはサンセリフ体(sans-serif、ゴシック体のようなフォント)、標準フォントにはセリフ体(serif、明朝体のようなフォント、ウィンドウズのTimes New Roman、マッキントッシュのTimesを思い浮かべて下さい)を使います。 日本語でも同じように、小フォントではサンセリフ体(=ゴシック体)を使った方が読みやすくなります。これはサンセリフ体の方が装飾が少なく、シンプルなデザインになっているからです。 標準フォントでは、どのフォントを使っても読みやすさには影響がないようです。ただしフォントの指定はあまり効果的でなかったことを思い出して下さいね。 |
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